チェーンが切れても、帰るために。LEZYNE Multi Chain Pliersを携帯したい理由
皆さんこんにちは! 港北店の松野です。
ツーリングや輪行、ロングライドへ出かけるとき、携帯工具を持っていく方は多いと思います。
六角レンチやトルクスレンチが何種類も入ったマルチツールは便利です。でも、ライド中に本当に困るのは「ボルトを締めたいとき」だけではありません。
チェーンが切れた。リアディレイラーを壊した。ローターが曲がってブレーキが擦り続ける。
そんな、場合によっては「このままでは走って帰れない」というトラブルがあります。
そこで港北店スタッフが注目したのが、LEZYNE Multi Chain Pliers(レザイン マルチチェーンプライヤー)です。
マスターリンクプライヤーだけでなく、チェーンカッター、スペアマスターリンク収納、バルブコアツール、ディスクローター修正ツールまで、約61gのコンパクトなボディにまとめられています。
これは単に「機能がたくさん付いた工具」というより、トラブルが起きたときに、自走して帰る可能性を残すための携帯工具と考えると、その面白さが見えてきます。
この記事の内容
チェーンが切れると、六角レンチだけではどうにもならない
一般的な携帯マルチツールには、4mm、5mm、6mmの六角レンチやT25など、自転車の調整に必要な工具が一通り入っています。
でも、チェーンそのものが壊れてしまったら話は別です。
リンクが曲がったり、プレートが破損したりした場合、その部分を取り除かなければ再びチェーンをつなげないことがあります。
スペアのマスターリンクを持っていても、壊れたチェーンを切る工具がなければ修理を始められないわけです。
Multi Chain Pliersが面白いのは、マスターリンク用プライヤーだけでなく、チェーンカッターまで一体化しているところ。
つまり、チェーンのトラブルに対して「外す」だけではなく、破損部分を切り取り、長さを整え、再びつなぐところまで一つの工具で対応できます。
チェーンを「外す・切る・つなぐ」まで対応
マスターリンクを外すための専用プライヤー
マスターリンクは、チェーンを工具なしで接続できる便利なパーツです。
ただし一度使用したリンクは固くなっていることもあり、ライド中に油や泥で汚れた状態から指だけで外すのはなかなか大変。
専用プライヤーがあれば、しっかり力を掛けてリンクを外せます。
破損したチェーンを切れるのが大きい
そして、この工具の一番大きなポイントがチェーンカッターです。
チェーンの一部を破損した場合は、壊れたリンクをチェーンカッターで取り除き、チェーンの長さを整え、スペアのマスターリンクで再接続します。
マスターリンクプライヤーだけの携帯工具では、ここまでの作業はできません。
「チェーンをつなぐ道具」と「チェーンを切る道具」が一緒になっている。
この違いは、普段工具箱の前で整備しているときよりも、出先でトラブルが起きたときにこそ大きく感じると思います。
スペアのマスターリンクも工具本体に収納
さらに工具本体にはマグネット式の収納スペースがあり、スペアのマスターリンクを最大2組収納できます。
マスターリンクは小さな部品なので、サドルバッグの中へ入れておくと「どこに入れたっけ?」となりがち。
工具とスペアパーツを一緒に持っていけるのは、地味ですが実際のトラブル対応ではかなり便利です。
注意:使用するマスターリンクは、チェーンのメーカーや段数に適合するものを別途用意してください。Bike Plusの商品ページでは8〜12速チェーン対応、SRAM FlatTopチェーンは非対応として案内しています。
メカトラブル時の応急シングルスピード化にも
チェーンカッターを携帯する意味は、チェーンそのものが切れたときだけではありません。
例えばライド中にリアディレイラーやディレイラーハンガーを大きく損傷し、そのままでは走れなくなってしまった場合。
状況によっては、壊れたリアディレイラーを取り外し、チェーンを短くしてフロントチェーンリングとリアスプロケットの一枚だけに掛け、応急的なシングルスピード状態にして帰還を目指すという方法があります。
もちろん、どんな自転車でも必ずできる方法ではありません。
チェーンテンションが適切に取れるギアの組み合わせが必要ですし、フルサスペンションバイクなどではサスペンションの動きによるチェーン長の変化にも注意が必要です。
それでも、「リアメカを壊した=その場から自転車を押して帰る」以外の選択肢を残せる可能性がある。
そのために必要になるのも、やはりチェーンを必要な長さまで切れる工具です。
ロードのロングライドはもちろん、グラベルやMTBで山の中まで入る人ほど、チェーンカッターを携帯する意味は大きくなります。
チェーン以外の「このまま走るのは嫌だ」にも対応
ディスクローターの軽い曲がりを応急修正
輪行や車載、転倒などでディスクローターへ何かが当たり、わずかに曲がってしまうことがあります。
走れないほどではなくても、ホイールが回るたびに「シャッ、シャッ、シャッ……」とローターがパッドに擦り続ける。
せっかくのサイクリングなのに、これはかなり気になります。
Multi Chain Pliersにはローター修正用のスロットもあり、軽い曲がりであれば現地で慎重に補正できます。
大きく変形したローターや損傷したローターを無理に戻すための機能ではありません。少しずつ修正し、ブレーキの状態を確認しながら使用してください。
チューブレスユーザーにはバルブコアツールも便利
チューブレスレディを使っていると、シーラントの追加やバルブコアの清掃・交換をしたい場面があります。
また、ポンプの着脱を繰り返しているうちにバルブコアが緩んでしまうこともあります。
そんなときに使えるバルブコアツールも一体化。
チェーン、ディスクブレーキ、チューブレスと、現在のスポーツバイクで起こり得るトラブルをかなりうまく拾った工具です。
そして、なぜか栓抜きもあります
ここまで真面目に「山の中から帰るための工具」の話をしてきましたが、最後の一機能はボトルオープナー。
この手のマルチツールではおなじみですね(笑)。
無事に帰ってきたあとに使う機能……ということでしょうか。
約61g。何のために持っていくかを考えると面白い工具です
携帯工具は、機能数が多ければ多いほど良いわけではありません。
普段のちょっとした調整なら、六角レンチやT25の入った一般的なマルチツールで十分です。
一方で、チェーンが破損してしまったとき、その工具だけではどうにもならないことがあります。
LEZYNE Multi Chain Pliersは、そうした「頻繁には起こらない。でも起きると走れなくなるトラブル」への備えとして面白い存在です。
チェーンを切る。マスターリンクを外す。スペアリンクを持っていく。軽く曲がったローターを直す。バルブコアを扱う。
これだけを約61gの薄型工具にまとめられるなら、ロングライドや輪行だけでなく、グラベルライドやMTBのように簡単には助けを呼びにくい場所を走る人にも、携帯する意味はかなりあると思います。
「何かを調整するための工具」ではなく、「トラブルが起きても帰ってくるための工具」。
そんな目線でサドルバッグやツールケースの中身を見直してみてはいかがでしょうか。
LEZYNE Multi Chain Pliers
チェーンカッター、マスターリンクプライヤー、スペアリンク収納、ローター修正、バルブコアツールをコンパクトにまとめた携帯工具です。
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